最強の車の売り方

成績最下位からそこそこ優秀までになった最強の車の売り方を語ります。

車を売る具体的な手順③

引き続き手順の3番目を説明します。

 

ーーー

<商談のステップ>

①お出迎え&ご用件伺い

②展示車説明

③デモ ※今回の範囲

④査定

⑤見積もり

⑥購入意思確認(いわゆるクロージング)

⑦条件決定

ーーー

 

※車については例えばで書いています。実際の機能や仕様は違うかもしれませんがご了承ください。商談のステップはなにか、どうやって商談をリードするのか、という観点でご覧ください。前回辺りからそうなんですが。すみません。

 

営業「エンジンをかけてみますので助手席にどうぞ」 ※ポイント1

(エンジンかける)

(車の中で営業とお客様で)

営業「フィットハイブリットだと車が止まってる時もエンジンがかかっているんですけれども、アクアだと車が止まってる時は基本的にはエンジンが止まっているんです。これだと例えば夜中に車を出す時ですとかも、ご近所にあまり気を使わなくて済むんです。」 ※ポイント2

お客様「へーそうなんですね」

営業「実際に走った感じも体感していただきたいんですけれども、私が運転して道路走ってみてもよろしいですか?」 ※ポイント3

お客様「じゃぁお願いします」

営業「ありがとうございますでは出しますのでシートベルトお願いします。」 ※ポイント4

営業「このとおりですが、加速したときなんか普通のガソリン車と比べるとだいぶ静かだと思います。音楽やラジオ聞くときも聞きやすいですし、後ろの席の方とも話しやすくなりますよ。特に長距離乗ったときの疲れ方も変わってきて、旅行先で今までよりも元気に楽しめたと言っていただいたお客様もいらっしゃいます。」

(しばらく走ってみる) ※ポイント5

(頃合いを見て)

営業「せっかくなのでもしよろしければお客様自身でも運転してみていただけますか。」 ※ポイント6

お客様「じゃぁせっかくなので運転してみます。」

営業「ありがとうございます。ではこの近くにペケペケがあるのでそこで運転を変わりましょう。

(適当なとこに入って運転を変わる) ※ポイント7

(お客様が運転を始めたら、市場ルートの案内に徹する。車の説明をしたり雑談したりなどは一切しないでオーケー。)※ポイント8

(市場ルート一蹴したら店舗に戻ってくる)

営業「運転ありがとうございました。お客様のお車の隣が空いていますのでそこに停めて頂けますか?」 ※ポイント9

 

それでは各ポイントを説明していきます。

 

※ポイント1

エンジンを掛けたときの音を試す、という口実なので営業が運転席に、お客様は助手席に乗っていただきましょう。口実は実際にお客様が見てみたいポイントならば何でもOKですが、運転席でないと試せないことはNGです。

 

※ポイント2

前回の展示車説明と同様に機能やスペックではなく、この機能でお客様がどういったいい思いをできるのか語りましょう。

 

※ポイント3

まずはお客様ではなくて、営業が運転します。

その意図の1つ目は、お客様が試したいことを営業がデモンストレーションとして代わりにやってあげることです。

お客様の運転だけでお客様が気になっていることを確認しようとすると、十分に試せないリスクがあります。例えば加速が良いキビキビと走る、という点を確認したい場合を考えてみます。お客様の気持ちとしては、慣れない試乗車でいきなり加速を試すと言うのはちょっと気が引けると思います。アクセルの踏み方を遠慮して、十分に加速が体感できないかもしれません。営業代わりにが加速の良さをわかるように充分アクセルを踏んであげて、実際車がどういった能力を持っているのかデモンストレーションしてあげると言うのが意図です。

 

ふたつ目の意図は、営業が車を運転して公道出てしまうことで、お客様に「ここまで来ちゃったんだったらもう自分も運転してみよう」と思ってもらうことです。少々強引な理論ですが、お客様視点で考えてみると、ショールームで「試乗してみませんか」と言われるよりも、営業が運転している車の中で「せっかくなのでお客様も運転してみませんか」と言われた方がハードルが低くなります。

 

※ポイント4

働いていらっしゃるお店によっては、お客様の免許証確認したり、自動車保険の説明説明セットや書類を事前に用意しておくなど下準備をしておいてください。バインダーなどもあると良いと思います。をしたり、同意書に署名をいただいたりルールがあると思います。

 

※ポイント5

走っている間に、2つ目3つ目のお客様が気になっている事についてもデモンストレーションで説明しましょう。

 

※ポイント6

数点デモンストレーションができていれば、お客様も自分で試したいという気持ちが多少は出てくるかと思います。自身をもって、「お客様自身でも試してみていただけますか」と言い切りましょう。お客様自身が試したい気持ちになっていただいて、それを実現するために提案することが営業の仕事と考えましょう。

 

※ポイント7

広いコンビニの駐車場など、迷惑になりづらい運転交代スポットを見つけておいてください。そのスポットめがけて数ポイントデモンストレーションして、運転交代を提案します。

 

※ポイント8

試乗車を運転しているときは緊張するお客様もいらっしゃいます。なれない車だけど、ぶつけたらどうしよう、と少しは思うものなので、ルート案内に徹してください。

 

※ポイント9

この先の査定で、試乗車とお客様の車を比べていただきます。お客様の車の隣に止める、というのも超重要ポイントです!隣に止めないと比べずらいので。

 

 

 

 

 

 

 



 

 

 

 

 

 

車を売る具体的な手順②

車を売る手順の2回目です。1回目と同様にロープレ風の会話調で書きます。その後にポイントを説明します。

 

ーーー

<商談のステップ>

①お出迎え&ご用件伺い

②展示車説明 ※今回の範囲

③デモ

④査定

⑤見積もり

⑥購入意思確認(いわゆるクロージング)

⑦条件決定

ーーー

 

■会話の例

 

(前回の続きから)

営業「アクアのことはインターネットとかでご存知でしたか?」

お客様「そうですね。」

営業「どういったところが気になっていらっしゃいますか?」

お客様「音がうるさくないかな、と思ってね」

営業「あ、そうだったんですね。アクアは音は静かと言っていただけているんですよ。以前ご購入頂いた客様で以前は軽に乗っていらっしゃった方は、小さなお子様が怖いのかあまり車に乗るのが好きじゃなかったんですよ。それがアクアに変えてからは安心できるのか落ち着いて乗れるようになりまして。それまでは近場のスーパーにいくのも嫌がっていたそうなのですが、旅行にも行けるようになったと喜んでいらっしゃいました。ご家族の中も良くなったとまでおっしゃっていただけました。」※ポイント1

お客様「へー、そうなんですねー。」

営業「音の事を気にしていらっしゃるのはどうしてでしたか?」※ポイント2

お客様「いまの車だと高速にのったときとか、後ろの席と喋りづらいんですよね。」

営業「なるほどですね。高速にはよく乗るんですか?」※ポイント2

お客様「しょっちゅうじゃないですけどね。音楽も聞こえづらくなったりしますしね。」

営業「たしかに、そうですよね」

営業「音以外にもなにか気になっているところはありますか?」※ポイント3

お客様「荷物乗せるところはどうなっているの?」

営業「荷台はこれぐらいの大きさですね。荷物を乗せることもあるんですか?」

お客様「XXXを載せますね」

営業「XXXだったらXXXXなので、XXXですよ。」(※ポイント1の説明を参照してください)

お客様「そうなんですね」

営業「他にもご検討していることはあるんですか?」※ポイント4

お客様「フィットハイブリッドもどうかなと思ってますよ」

営業「そうなんですね。音の点で言うとフィットハイブリッドは○○○で、アクアの場合はXXXですよ。」※ポイント5

お客様「へー、そうなんですね。」

営業「音の静かさはアクアはかなりいいですね。展示車だとちょっと試せないので、ぜひエンジンがかかる車で試してみてください。」※ポイント6

(そのまま試乗車へ連れて行く)

 

■会話の意図、ポイント

※ポイント1

商品の説明をするときは数字やスペックではなくて、その機能でお客様がどういう体験をできるのかを説明するとgoodです。

例えば、音の話だと

「コンパクトカーはXXデシベルぐらいが多いのですが、アクアはそれよりも30%も静かです。」

「フロントガラスに遮音性の高い素材を使っています」

と言われても、お客様としてはいまいちピンとこない場合が多いです。

 

「静かだから、お子さんも安心して乗れる。安心して乗れるから、旅行に行けて、家族も仲良くなった」のようにその機能があるおかげでお客様の生活をどう変えて、その結果お客様にとってどんないいことがあるのかをイメージできるかを説明しましょう。

 

これは即興をするのはかなり難しいので、数パターン用意しておくといいと思います。

 

※ポイント2

なんでだろう?と思うことがあれば遠慮しすぎることはありません。率直に聞いてしまいましょう。ただし、率直に聞けるのはステップ①のお出迎え&展示車説明のときから会話を交わして「だまくらかして売りつけてくるかもしれない営業」から、最低限でも「まあまあ普通の営業」まで警戒心を解かなくてはいけません。聞くときはちょっとドキドキしますが、きになることは自然に聞いちゃいましょう。

 

逆に何の脈絡もなく「ご家族は何人ですか?」「通勤で使いますか?」「奥様も運転されますか?」など聞いてしまうと一気に売り込もう、押し付けよう感が出てしまいます。

 

「このお客様は車でどこに行くんだろう?」「何に使うんだろう?」と「そもそもどういう人なんだろう」と相手に関心を持っていれば気になることは自然と出てくると思います。それを聞いていけばいろいろなことがわかります。

 

※ポイント3

例えばアクアを検討されているのならば、営業はほぼ100%燃費がいい、という話をしたいと思います。でもそれをお客様が聞きたいとは限りません。営業はお客様の役に立つために、お客様が気になっている、確かめたいことだけを話しましょう。その気になっていることは警戒心がとけていれば、営業が思っているよりもすんなり教えてくれます。なぜならば、お客様も車を買いたい、車選びを失敗したくないと思っている方が大半なので、親身にアドバイスをくれる営業ならば教えてほしいと思っているからです。繰り返しになりますが、押し付け感を持たれたり、この営業は使えないな、と思われたらその時点で売れる可能性はめっちゃ下がります。

 

※ポイント4

競合車のことはぜひ知りたいですよね。これは単純に警戒心が解かれている、薄くなっているぐらいだと教えてくれません。なぜならば、他に検討している車があることを言うということは車を買う意志があると言っているも同然だからです。(アタリマエのことを偉そうにすみません。)

 

その意思表示をしてもらうにはこの営業なら話をしても良いと信頼して貰う必要があります。※ポイント1で説明した「お客様はその機能で何を体験できるのか」をお客様が関心のあるポイントに絞って2~3点説明できれば相当信頼されると思います。その時点で堂々と、でも失礼になることなく聞きましょう。

 

※ポイント5

競合を聞きだしたら、その車とアクアを比較して、何が違うのかを説明しましょう。これもやはりどういう体験ができるか、で説明できればgoodです。これをするには競合の車のことを知らなければならないのですが、大切な点なので別記事で説明します。

 

※ポイント6

これまでもそうでしたが、話を変えて次の手順に進めたいときはお客様に意思確認をする必要はありません。展示車みますか?試乗しますか?と聞かずに営業が商談をリードしましょう。

 

押し売りはだめだと言っておきながらお客様の気持ちを確かめず、無理やり進めているように感じるかもしれません。これは大変むずかしいのですが、展示車をみることも、試乗をすることもお客様にとっては基本的にはいいことだと考えています。売り込まれたくないから今日はカタログだけ貰って帰りたい、と思っていても、売り込まれずに安心して見れるならば実際の車を見てみたいと思っていると考えています。であれば、売り込まずに、安心して見ていただく。そのために天気の話などで変な営業ではなさそうだと感じていただき、お客様の関心があることに絞ってこの車お客様にとってどのように良いのか説明するのが営業の仕事と考えます。

 

その一方でやっぱり試乗を提案して断られるとそこで商談が終わってしまうので、「エンジンがかかる車で音の感じを試してみてください」と試乗車までエスコートする感じです。このときに試乗車、という言葉を使うと売り込み感が出てしまうので、必ず”エンジンのかかる車”という言葉を使ってください。もちろん”音の感じ”の部分は実際のお客様の関心があることに置き換えてください。

 

■まとめ

  • 商品の説明はスペックや数字ではなくこの車で何が体験できるかを語る
  • お客様に関心をもって気になったことは率直に、自然に、聞けば教えてくれるし失礼にならない。
  • 商品の説明はお客様が関心があることだけを語る。そのために何が気になっているのかを聞く。
  • 数点関心があることについて説明したら競合車を聞く
  • 競合車と比べて自社の車はどう違って何がいいかを語る
  • 試乗を進めるために試乗しますか?と聞かない。「展示車だとちょっと試せないので、ぜひエンジンがかかる車で試してみてください。」などと言って試乗車まで連れて行く。

車を売る具体的な手順①

数回に渡って車を売る具体的な手順を説明していきます。

皆さんは車を売る方法を教わったことはありますか。私の場合は駐車の誘導、お客様に接する際の作法、接遇などの営業として一般常識は教わりましたが、具体的方法、手順は教わりませんでした。また、店長や先輩社員からは「お客様の話をよく聞け」「お客様の言いなりになっているだけではだめだ」など、大切なことを教わりましたが、

いつ、何を、どういう順番で、どのタイミングでやるのかを教わることはありませんでした。

 

車の売り方の手順にしました。それを商談のステップと読んでいます。以降、他メーカー車に乗っているお客様、販売店とこれまで取引がなかったいわゆる未納先のお客様への売り方を書いていきます。

 

今回は①お出迎え、ご用件伺いです。ロープレ風に実際の対応をイメージして会話形式で書いていきます。その次に、会話の意図やポイントを説明します。

 

ーーーーーー

<商談のステップ>

①お出迎え&ご用件伺い ※今回の範囲

②展示車説明

③デモ

④査定

⑤見積もり

⑥購入意思確認(いわゆるクロージング)

⑦条件決定

ーーーーーー

 

■会話の例

 

(店舗の駐車場が見える位置で未納先のご来店を待つ。ご来店されたら一番に対応する)※ポイント1

(ホンダフィットが来店)

ダッシュで駐車場へ誘導)

営業「オーライ、オーライ、オーライ、はい、OKです。」

(お客様が車から出てくる)

営業「いらっしゃいませ。」

(1~2秒ほど、一息置いて)

営業「(明るく、ハキハキと、丁寧に)こんにちは」※ポイント2

お客様「あ、こんにちは・・・。」ポイント3-1

営業「ご来店ありがとうございます。ご用件を伺ってもよろしいでしょうか」

お客様「アクアのカタログが欲しいんだけど。」

営業「かしこまりました。お持ちいたします。アクアはじっくりとご覧になったことはありますか?」※ポイント3

お客様「いや、ないですね」

営業「そうでしたか、折角でしたら展示車両がありますので、カタログを持って来る間にぜひご覧ください。こちらへどうぞ。※ポイント4

(店内へ誘導しながら)

営業「先週まで雨が多かったですけど、ここ数日でかなり暑くなりましたね。※ポイント5

お客様「そうですね」

営業「家でクーラーつけっぱなしなんですよ」

お客様「そうなんですね」

(なんでもいいので5往復を目指して会話する。盛り上げる必要はなくて、会話していればOK)

営業「こちらがアクアです。カタログ持ってまいりますので御覧ください。」

(カタログを取りに行く)

(もどってくる)

営業「アクアのことはインターネットとかでご存知でしたか?」※ポイント6-1

お客様「そうですね。」

営業「どういったところが気になっていらっしゃいますか?」※ポイント6-2

 

■会話の意図、ポイント

※ポイント1

今回未納先のお客様を想定している最大の理由は、未納先のほうが売れやすいからです。既納先のお客様に提案するタイミングは車検前が多いと思いますが、車を買いたいと思っているかどうかはわかりません。買う気がないお客様に売ってこそ営業だ、という考えもあるかもしれませんが、買う気のあるお客様に売るほうが簡単でしょう。

 

未納先のお客様が来店された場合は、ほぼ確実に車を買いたいという気持ちがあると思われます。「ディーラーへ行くと車を売りつけられるのではないか」「言いくるめられるのではないか」と思っているお客様は多いです。ディーラーに気軽に行きずらい中、来てくれたお客様は車が欲しいと考えています。また車購入までに来店するお店は数年までまでは7~8回ほどだったものが、2回以下という調査もあるそうです。

 

※ポイント2

「いらっしゃいませ」と「こんにちは」の間に一息開けるのはお客様にこんにちは、を返してもらい、少しでも親近感を感じてもらうためです。ポイント1でも触れましたが、お客様は「車を売りつけられないか」など、かなり営業に対して警戒していらっしゃると思います。警戒、は言いすぎかもしれまでんが、「車は買いたいけれども、がっつり営業はされたくない。自分のペースで車を見たい。だかれ買いたい気持ちは出したくない」という状態かと思います。

 

こういったなかで、お客様の方から営業に挨拶を返していただき少しでも緊張感をやわらげるために、間を開けてこんにちはを投げかけ、返してもらうことがポイント2の狙いです。

 

※ポイント3

「カタログが欲しい」と言われてカタログを渡してお帰りいただいてはいけません。なぜならば、お客様は車を買いたいと思っているからです。買いたいと思っているお客様に車のことを教えてあげて、車を買うという決心をつけるために役に立つことをするのが営業の仕事です。

 

カタログを貰って家でじっくり見て、決心がついてから再度来店するご予定かもしれませんが、折角ご来店頂いたので営業としてお役に立つためにアクアのことを説明する事が大事です。

 

”じっくり”見たことがあるかと聞かれれば、購入前なのでないはずです。「ないですね」という答えを期待して「”じっくり”みたことはありますか?」と聞きます。ないと言うので、折角なので実際の車を見ていただきましょう。そのほうがお客様のためになります。

 

※ポイント4

車を見ていただくために、率先してお客様を誘導します。「見てみますか?」と聞くと警戒しているので「いや、いいです」と言われてしまうかもしれません。車が欲しいお客様は車を見たいはずなので、「御覧ください、こちらへどうぞ」と強引すぎず、でも積極的に店内の展示車両に誘導しましょう。

 

※ポイント5

店内に向かう途中で何でもいいので雑談をします。お客様は警戒しているという話を繰り返ししていますが、その警戒を少しでも解くことが目的です。「営業に売り込まれるかも」という思いを「この営業は普通の人だな」と思ってもらえれば十分です。盛り上げる必要、変に笑いを取る必要はありません。天気など当たり障りのない会話を5往復することを目指してください。結構難しいので、ロープレで練習しても良いと思います。

 

※ポイント6-1

ここで大事なことは2つあります。

1つ目はカタログをすぐに渡さない、ことです。ここはもしかしたら渡してしまうのが良いかもしれませんが、私としてはカタログを渡さず、次回の記事で紹介するステップ2展示車説明につなげるために渡さないことを推奨します。渡すとカタログを貰う、というお客様の目的が達成されてしまい、帰ってしまうかもしれません。

 

お客様の最終的な目的は車を買うことなので、そのために展示車を説明する、そのためにすぐにはカタログを渡さない、と考えてください。

もちろん、カタログください、と言われればお渡ししましょう。

 

2つ目の大事なことは、この先の展示車説明で話すポイントを絞るためにどれほどお客様がアクアのことを知っていて、何に関心があるかを確かめることです。ポイント2、ポイント4でうまく警戒をといておけば、この程度の質問には答えてくれるはずです。

 

※ポイント6-2

6-1で知っていることを確認したら、アクアを買う前に、確認したいこと、もっと詳しく知りたいことを質問します。これを聞き出せたらこの先の展示車説明に入っていきます。繰り返しになりますが、ポイント2と4が大事なのは、ここで”何が気になっているか”を聞き出すためです。

 

警戒が解けていないとお客様は「これを聞き出して、言いくるめる気だな!」と思ってしまいます。十分に警戒を解くために挨拶を返していただいたり、雑談を5往復する必要があります。

 

ステップ①は以上です。次回はステップ②を説明します。

車を売るために絶対に守るべき2つの事

 

私は自動車販売店での仕事を始めた当初は全く車が売れず、店長から(ほぼ)恫喝され毎日鬱々とした日々を過ごしていました。幸いなことに周りの先輩方からの助けもあり、新人の中では優秀、全体で見れば中の上という成績まで短期間で成長することができました。その学びをこのブログで書いていこうと思います。

今日書きたいのは車を売るときに、いついかなる時も絶対に守るべき2つのことです。

 

■いついかなる時も絶対に守るべきこと

1. お客様の役に立つことをする

2. 商談をリードする

 

1.お客様の役に立つことをする

 

例えば、自分が働くお店・会社に始めてきたお客様に新車の説明をするときのことを考えてみます。

 

多くのお客様は目的や知りたいこと、確かめたいことを持ってご来店されています。付き合いが全くないお客様に対して、営業は車の性能のことを説明しがちです。私も売れなかった時期は「車が売れないのは車の説明が下手だからだ」と考えて、車のセールスポイントの」教育資料やカタログを頑張って読んでそこで得た知識を頑張って話していました。

「燃費がXXkmで前のモデルから○○%アップしました。このクラスでは一番いい燃費ですよ」

「月~km走る方だったらガソリン代はほげほげ円ですよ。お得ですよね」

確かに教育資料にはこう書いてあったのですが、お客様からの反応はほぼシカトでした・・・。

 

その時の私はお客様が何に関心があるのか理解しないままに、また理解する方法を知らないままに、自分の言いたいことを一方的にいうだけでした。そうではなくて、お客様の関心を理解して、知りたいことを教えてあげる*ことが必要です。

 

これはお客様が車を買うために必要なことをサポートする事、どうすればお客様が車を買う決断ができるのか理解して、その決断に必要なことをしていく事、すなわちお客様の役に立つことをするという考え方が根底にあります。

 

車の説明を例に上げましたが、役に立つとは「奥様お子様にも気を配る」なども含めて、お客様に心地よく過ごしてもらう、気持ちよく商談してもらう、という広い意味で捉えて貰えればと思います。

 

知りたいことを教えてあげる*:少し上から目線な感じもしますが、車に関することは

営業の方がよく知っているべきなので、教えてあげるという書き方をしました。気持ち的には「車の購入を決めるために貢献する」ぐらいのほうがいいかもしれません。

 

2. 商談をリードする

 

「ほげほげのディーラへ行ったけど全く相手にされなかった」というお話はお客様からよく聞きます。担当した営業の気持ちはめちゃめちゃよくわかります・・。きっと営業は「この客は買わないな」と思ったのではなくて何をしたら良いのかわからな買ったのかと思います。

 

お客様のほうから何か質問があればそれに答えられるけれど、質問がないと気まずいまま。そういったケースはよくあると思います。私が店舗に配属された直後に競合メーカーの車にのったお客様が来店されました。数名いた営業は全員スルーしてお客様は一人で展示車を眺めていました。私は「どうして誰も行かないんですか?いっちゃっていいですか?」と聞いたところ「まずは泳がせるんだ」と言う先輩。本当に泳がせたほうがいいのかもしれませんが、今思うとどうしたらよいかわからないから”泳がせて”声を掛けるタイミングを図っていたのかと思います。

 

私は車の売り方には抑えるべきステップと、次のステップに進める(商談をリードする)コツがあると思います。そのステップは以下のとおりです。

<商談のステップ>

①お出迎え&ご用件伺い

②展示車説明

③デモ

④査定

⑤見積もり

⑥購入意思確認(いわゆるクロージング)

⑦条件決定

 

「デモってなんだ?」「クロージングは条件を出してからするんじゃないのか」など質問があるかと思います。また、「お客様はいろいろな方がいるのだから杓子定規に行くわけ無いだろ」という意見もあるかもしれません。

 

次回以降、これらのステップの内容と、次のステップに進めるコツを書いていきます。

 

まとめ 

車を売るためにいついかなる時も絶対に守るべきこと

1. お客様の役に立つことをすること

例えば、自分の知っている商品知識ではなく、お客様が知りたいこと、関心が高いことだけを説明すること

 

2. 商談をリードする

 商談にはいくつか抑えるべきステップとステップを進めるコツが有る、これを抑えると使用団をリードできる。